子どもが骨折しました。
近くの公園。
石がゴツゴツしているコンクリートの斜面を、
自転車で降りたみたい。
後輪が際の滑り台に引っかかって、
バランスを崩して転倒。
右手をついてポッキリというわけです。
…
蛙の子は蛙。
実は私は35年前。
まったく同じ公園で、
自転車でその坂を駆け上がり、
登りきれずに滑落。
(当時は石のゴツゴツがなかったので、
勢いをつけて自転車で登るのが流行っていました…)
転げ落ちた自分の体に、
自転車が降ってきました。
それが私の左手首を直撃。
よく「走馬灯のように」
ということをいいますが、
どう手を着いたのか、
どんな風に自転車と交錯したのかなど、
転げたときのことは、
一瞬のことで詳しいことは覚えていません。
ただ、
その時居合わせた50代くらいの夫婦のうち、
ご主人が心配して駆けつけてくれて、
「手は動くか?」
と訊かれ、
痛む手を振り絞って握ると、
「うん、折れてはなさそうだな」
と、無責任なコメント。
まあ、結果は「複雑骨折」で、
全治3ヶ月だったわけですが…(笑)
息子は下りで親は上り。
息子は左手で親は左手。
という違いはありますが、
なんとも可愛いものです。
こんなところまで受け継がなくてもいいのに…。
私の父親は大笑いでした。
この記事を読んでわかること
- 子どもにやらせたいことをやらせる一番の方法
こんな方におすすめ
- 「子どもが思うように動かない」と思っている人
- 「子どもが言うことを聴かない」と思っている人
- 「子どもにやらせたいことがあるがやってくれない」と思っている人
記事の信頼性
子育てをちゃんと初めて11年ほどが経ちます。
また、コーチングを15年ほど学んでいます。
持っている資格
- PHP研究所認定ビジネスコーチ(上級)
- PHP認定チームコーチ
- 米国NLP協会認定NLPマスタープラクティショナー
ビジネスコーチングが専門ですが、
コーチングという概念は、
「子育て」にもダイレクトに役立てることができます。
しかし、
子育ては教科書に書いてあるようにはうまくいきません。
いろいろとチャレンジしながら、
日々奮闘しています。
子どもは100%親の背中を見て育つ【親がやらなければやらない子どもの心理】
さて、前置きが長くなりましたが、
今日は、
この「子どもの骨折」という機会が、
子育てを改めて考えるきっかけになりました。
まあ私も、
日頃から考えていることですし、
大事だなと思っていることですが、
なかなか行動に移せないことです。
それが、
「親がやらなきゃ子はやらないよな」
ということ。
食事でのこんな一幕。
「せっかく右手を骨折したので、
左手がうまく使えればいいなぁ。
この機会に左手で箸を使えるように鍛えてみたら?」
子どもは今、
左手で、フォークとスプーンを使い、
食事をしています。
箸を使えるようになったら、
左手の器用さが増すかなと思いました。
また、
スポーツアスリートの中には、
左と右のバランスを取るために、
こういった細かい動作も鍛えていくという人もいるようです。
そういった背景から、
「左手で箸を使えるようにすること」
を勧めましたが、
子どもは文字通り、私の提案を、
箸にも棒にも引っ掛けない。
親がやらなければやらない
上記のとおり、
「せっかく右手を骨折したので、
左手がうまく使えればいいなぁ。
この機会に左手で箸を使えるように鍛えてみたら?」
と書きましたが、
これに続きを書くとすると、
「お父さんはやらないけどね」
という私の心理、
心の中の言葉があるわけです。
それを子どもは見透かしています。
ただでさえ骨折していてストレスな中、
なぜ更にストレスが溜まることを
やらなければならないのか。
これが子どもの心理として、
普通に考えられることです。
親が子どもに要求すること一覧
「親が子どもにやらせたいこと」
どんなことがあるでしょうか?
- 勉強しなさい
- 片付けしなさい
- 時間を守りなさい
- 姿勢を正しなさい
- 外で元気に遊びなさい
- 手伝いしなさい
- ごはんはきれいに食べなさい
- あいさつを元気よくしなさい
- 本を読みなさい
- 早く寝なさい
- 早く起きなさい
- 人の言うことを聴きなさい
- モノは大切に扱う
- 友達は大切にしなさい
など
とざっと挙げただけでも、これだけあります。
意識を向けてみると、
日常の中でこどもに要求していることは、
実にたくさんあることに気づきます。
親が子どもに禁止すること一覧
禁止事項も同じです。
- 食べながら歩かない
- 人の嫌がることをしない
- トイレを汚さない
- 危ないことしない
- 部屋を汚さない
- 暗いところで本を読まない
- ダラダラとテレビを見ない
- ドアを開けっ放しにしない
- 服を脱ぎっぱなしにしない
- モノを出しっぱなしにしない
など
親がやっていることは、
「やっていいんだ」
とか
「やってみたいな」
ということになるわけです。
子どもに禁止しているのであれば、
基本的に親もやめましょう。
まあ、
年齢制限ということもあるでしょう。
例えば、
包丁を触らないこと。
というのは、
小さいころには必要です。
でもこういう事柄は、
「ダメ」
と言われると、余計に興味を持ったりもします。
親は意外とできていない
では親はどうでしょうか?
子どもに要求していることを、
自分はどれだけやれているでしょうか?
というと、
意外と出来ていなかったりします。
私は例えば、
「毎日元気に挨拶をすること」
基本的には得意ですが、
疲れていたり、
眠かったりすると、
家族に対する挨拶がテキトーになったりします。
「片付けをすること」
も苦手です。
「まだ使うから…」
という感じで、
ついつい置きっぱなしにしてしまうわけですが、
その行動を子どもは見ています。
「だって、
お父さんだって片付けてないじゃん!」
(う、そのとおり…)
子どもに要求するのであれば、まず親が「自律」
「大人はいいのよ」
って言葉で、
ねじ伏せられた体験や記憶。
私もたくさんあります。
自分がされたとき、
「なんで大人はいいんだ!」
って思うんですけど、
自分がおとなになると、
やってしまうわけですね。
でも自分がよくわかっているわけです。
「その理屈は子どもには通用しない」
「自律」が大事。
頭では多くの人がわかっていること。
しかし、
「実践」できているかというと、
まったく話は別です。
意外と律することができていないものです。
でも、
人に対しては、
「律することを要求する」わけです
とりわけ自分の子どもに対しては、
どこかそれで通用するような気がしてしまいます。
今日の結論「こどもにやらせたいのならまずは親がやる」
というわけで、
これが今日の記事の一番のポイントであり結論です。
子どもは実にしっかりと、
親が思う以上に、
親の背中を見ています。
「親がやっていないことは、
子どもはやらない」
と思っていいでしょう。
「率先垂範」
です。
やってみせ言って聴かせてさせてみて褒めてやらねば人は動かじ
これは山本五十六さんが残した言葉です。
実にうまいこと、
「育成」の効果的なやり方を
この31文字にまとめたなと思いますが…。
ポイントは、
「やってみせ」
から始まるということ。
自分が示す。
そして、
「言って聴かせて」
が来ます。
目的や理由、
あるいは手順などを明確に示すことが重要。
「させてみて」
そしてやらせてみる。
この流れの中で、
「一緒にやっている」
という感覚が重要ですし、
「親(上司)もやるんだな」
ということが相手に伝わることが大切です。
「褒めてやらねば」
ここもポイントですね。
「これでいいんだ」
「自分もできたんだ」
という実感が、
次の行動へのモチベーションになりますし、
さらに成長しようという意欲に繋がります。
親の背中を見せる〜左手で箸を使う〜
というわけで、
今回の件でも実践です。
「左手で箸を使ってみたら?」
って言うだけでなく、
自分もやることにしました。
自分がやると子どもの気持ちがわかる
言うは易く行うは難し
というのはまさにこのことですね。
「やってみたら」
ってただ言ってみたものの、
左手で箸を使うのって、
いざやってみると、
「難しい」
わけです。
右手だとこんなに簡単なのに、
箸の持ち方、
箸の動かし方、
まったくわからない。
右手で持ってみて、
左手に持ち替えて、
ということを、
何回も繰り返しました。
また、
とにかく疲れる。
普段使わない筋肉が動くのでしょうね。
手のひらがつりそうになるわけです。
今日はたまごかけご飯を食べたのですが、
おそらく普通のご飯よりも、難しい。
というわけで、
いつものご飯の時間の倍かかりました。
こんなにも疲れるんだな…。
こんなにも難しいんだな…。
ということがよくわかりました。
子どもの行動が変わった
というわけで、
親がやっているのを見て、
子どもがやるようになりました。
こんなもんです。
なんでそんなことやらなきゃ行けないんだ。
なんで僕だけそれをやるんだ。
というような気持ちから、
「一緒にやってくれる人がいる」
というだけで、
気持ちは前向きになったりします。
「親の背中を見る」というのはなんでも一緒
思えば何でも一緒です。
虫を捕まえるのも
勉強するのも、
外で遊ぶのも
挨拶も。
親がやらなければ、基本的に子どもはやりません。
私の妹は虫を怖がって触りません。
なので、
そのこども3人は、
虫を怖がって触りません。
私はおとなになって、
なんとなく、
セミが苦手でした。
でも、
親が怖がってセミを捕れなかったら、
子どもも近づかないだろうなと思い、
なんとか克服しました。
親が勉強している姿を見なければ、
子どもは勉強にあまり価値を感じないかもしれません。
私の父親は、
私が子どものころに、
週末資格の勉強をよくしていました。
その背中は文字通り焼き付いています。
「大人でも勉強するんだな…」
というのがその当時の正直な感想ですね。
反面教師はあるか?
大人になると
「こうはならないようにしよう」
という風に反面教師てきに学ぶことがありますが、
子ども(一般的には12歳まd)のうちは、
刷り込みの時期と言われています。
こうするのが正しい、
こうしては行けない。
こうした方がいい。
こうしないほうがいい。
親の教育、学校での学習、先生からの教え、
友達とのやり取り、
などで、さまざまなことを学びます。
今日のまとめ
子どもに、
「こうしてほしいな」
って思うことがあるのであれば、
まずは親が、
徹底的に実践しましょう。
決して、
同じことをやるとは限りません。
子どもに小学校の勉強を頑張ってほしいからといって、
親が小学校の勉強をやる
ということは、はっきり言ってほぼ無意味。
子どもは、子どもにとって、
難しい勉強、新しいことを学習していくわけです。
なのでこの場合は、
親も何か新しいことを勉強、チャレンジする姿勢が、
子どもには伝わっていきます。
子どもも成長。
そして親も一生成長です。
子どもは親を本当に成長させてくれる。
子どもに追いつかれないよう、
磨き続けなければなりません。